成長期の子どもが「走ると膝の下が痛い」と訴え、オスグッド病と聞いた保護者の方は、「練習を全部休ませるべき?」と迷うかもしれません。痛みが強い時期に負担を減らすことは大切ですが、何もせずに待つことだけが選択肢ではありません。痛みの程度に合わせて活動を調整し、必要な動きを段階的に戻すという考え方があります。
オスグッド病はどこが痛む?
オスグッド病は、膝のお皿の下からすねへ伸びる膝蓋腱が付く「脛骨粗面」という部分に痛みや腫れが出る、成長期に多い障害です。走る、跳ぶ、蹴る動作では、太ももの前の筋肉が膝蓋腱を通じて脛骨粗面を繰り返し引っ張ります。成長に関わる部分がまだ成熟していない時期は、この負荷で刺激を受けやすくなります。
よく見られるのは、運動時の膝下の痛み、押したときの痛み、出っ張りや腫れです。ただし、膝の前が痛む病気はほかにもあります。「成長痛だから」と自己判断せず、まず整形外科で確認することが大切です。
「完全に休む」より、症状に合わせて負荷を変える
痛みが強いまま同じ練習を続けるのは避けます。一方で、すべての運動を長期間やめる必要があるかは、症状や診断によって異なります。強い痛みや運動時の痛みによる「かばう」がある場合には一時的な運動制限が必要になる一方、許容できる範囲の動作もあります。
具体的には、全力ダッシュや連続ジャンプ、深いしゃがみ込みなど痛みが増える動作の回数・強度を下げ、運動中、終了後、翌日の反応を確認します。特に、運動時間と共に症状が出てくる場合は痛みの出始めで休むことが重要です。
逆に運動初期は痛いが、徐々に痛みが減ってくる場合はウォーミングアップの時間を少し増やすことが重要です。膝の動きがよくなってから練習に参加できるといいですね。
もし、歩行でも痛む、足を引きずる、休んでいても強く痛む場合は、練習を中止して医師へ相談しましょう。
休んだ後こそ、段階的な準備が必要
休んだり、運動強度を落とすと少しずつ痛みが落ち着いてきます。しかし、いきなり元の練習量へ戻すと負荷が急増し、すぐに症状がぶり返します。
太もも前後の柔軟性、股関節や膝まわりの筋力、片脚で支える動きなどを確認し、軽い運動から走る・跳ぶ・競技練習へと段階的に復帰することが重要です。
結局「何を」改善させる?
オスグッドのコンディショニングでは、いきなりスクワットやジャンプを行うのではなく、膝の状態に合わせて少しずつ負荷を高めることが大切です。Body Kuuでは、基本的に次のような順番で確認していきます。
1.痛みや腫れをコントロールする
まずは運動量を調整し、膝の痛みや腫れを落ち着かせます。痛みを我慢して練習を続けるのではなく、走る・跳ぶ・蹴る動作の回数や強度を見直します。
2.可動域・柔軟性を整える
太ももの前後やふくらはぎ、股関節などの動きを確認します。痛みを我慢して強く伸ばすのではなく、無理のない範囲から始めます。
3.膝を伸ばした状態で力を出す
SLR(仰向けで膝を伸ばしたまま脚を上げる運動)などを使い、膝への負担を抑えながら脚に力を入れる練習を行います。
4.膝を曲げた状態で身体を支える
次はヒップリフトです。仰向けで膝を曲げ、お尻を持ち上げることで、股関節や体幹を使って身体を支える力を養います。
5.立った状態で力を出す
スクワットを行い、両脚で体重を受け止める練習へ進みます。膝だけでなく、股関節や足首も一緒に使えているかを確認します。
6.足を前後に開いて身体を支える
スプリットスクワットで、前後に足を開いた姿勢を保ちながら力を出します。左右それぞれの脚で安定して支えるための準備です。
7.後ろ方向へ移動する
バックランジで、片脚を後ろへ引きながら身体を支えます。前脚にかかる負荷を調整しやすいため、動きを伴うトレーニングの入り口になります。
8.横方向へ移動する
サイドランジで、横への体重移動と切り返しにつながる動きを練習します。
9.前方向へ移動する
フォワードランジで、前へ踏み込んだときに身体を受け止める力を養います。走る・止まる動作につながる段階です。
10.垂直方向へジャンプする
最後に、両脚での垂直ジャンプへ進みます。踏み切りだけでなく、着地時に膝・股関節・足首を使って衝撃を受け止められるかも確認します。
まずは、この順番を一つの目安に進めていきましょう。ただし、全員が同じペースで進むわけではありません。運動中だけでなく、運動後や翌日に痛みや腫れが増えていないかを確認し、症状が強い場合は前の段階へ戻します。
「どの運動から始めればよいか分からない」「競技復帰までの進め方を見てほしい」という方は、ぜひBody Kuuへご相談ください。医療機関での診断を尊重しながら、お子さまの状態や競技に合わせた進め方をご提案します。


まとめ
オスグッド病では、痛みを我慢して続けることでも、理由なく長く休むことでもなく、診断を受けたうえで負荷を調整し、動ける準備を段階的に整えることが大切です。Body Kuuでは医療機関での診断を尊重しながら、柔軟性、筋力、片脚動作、競技の練習量を確認し、お子さまの状態に合わせたコンディショニングをご提案します。都筑区・センター南周辺で、成長期の膝痛や復帰に向けたリハビリ、コンディショニングでお悩みの方は、公式LINEまたはWebサイトからご相談ください。
参考資料
- 日本整形外科学会「オスグッド病」: https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
- American Academy of Orthopaedic Surgeons(AAOS)「Osgood-Schlatter Disease (Knee Pain)」: https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases–conditions/osgood-schlatter-disease-knee-pain
- Neuhaus et al.「A systematic review on conservative treatment options for OSGOOD-Schlatter disease」: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33744766/
- Rathleff et al.「Activity Modification and Knee Strengthening for Osgood-Schlatter Disease: A Prospective Cohort Study」: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32284945/


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